初めての過呼吸。
あふあふ。
少し辛い日々を送っております。
入社2年目、人生初の過呼吸に陥りました。
原因はストレス。
ストレスの原因は、ボスからの無視でした。
今はだいぶ丸くなりましたが、あの頃のボスは沸点がとても低く、
そしてどこが導火線なのかわからない、でもすぐに着火する。
そんな人でした。
怒鳴るなじるは当たり前。
なので日々恐怖の中で仕事をしていました。
当然、いつ導火線に火がつくのかわからないため、どんなに肝を座らせて対峙しようと思っても、ボスの前に立つなり緊張と恐怖で、言葉が出ないなんてことは当たり前。
なので伝えたい事を台本のようにしたためて伝えていました。
秘書の仕事は「確認」
これにつきます。
自分の目に見えないところで、ボスや会社を取り巻く環境や状況、もちろん気分や記憶が刻々と変化します。
だから、「さっきAと言っても今はB」なんてことはざらにあるのです。
「でもボス、さっきAとおっしゃっていました」などと言うものなら怒号が飛んできます。
指示通り動いているつもりでも、いつの間にかボスの意に添わない事をしている。
新米秘書時代はそんな事の繰り返しでした。
我が社では「ブラックマンデー」と言われているくらい、月曜日のボスは機嫌が悪い。
そんなブラックマンデーの朝、ボスは私に爆発しました。
ボスと私の間でのこのようなすれ違いがたまっていたのでしょう。
そして萎縮して何を話しているのかわからない私にもイライラがつのっていたのでしょう。
いっさい口を聞いてくれなくなりました。
これには困りました。
だって秘書は、ボスと社内外との調整役という大役も担っているからです。
どんどん入ってくる相談や依頼。
でもボスは私の存在すら無かったような態度。
私「○○様より至急ご相談があるようなのですが、今よろしいでしょうか?」
ボス「・・・・(窓の外を眺めて無視)」
こんなことの繰り返し。
ボスは人は無視されるのが一番こたえる、ということを知っているのです。
はい、こたえました。
怒鳴られるのと同じくらい、でも社長からの返答を待っている方々を待たせているという罪悪感が募る分、やはり無視される方がこたえました。
夕方にはもう数十件の案件をかかえてしまい、身動きが取れなくなってしまいました。
そしていつもは行き先を告げてボスは外出するのですが、この日は無言で会社をあとにしてしまいました。
走って追いかける私。
「社長、申し訳ございません!○○様からの至急のご相談だけでも聞いていただけないでしょうか?」
ボスは振り返りもせず立ち去ってしまいました。
放心状態で給湯室にこもる私。
私からの回答を待っている人たちからの鳴り止まない電話。
私だからだめなんだ・・・
私だからみんなに迷惑かけてるんだ・・・
私だから・・・私の存在自体が汚物のようなものなんだ・・・
もう、そう考えるしか有りませんでした。
鳴り止まない電話。
続く無視。
なぜ無視されるのかわからない私。
私に刃を向けだす私。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
動悸が激しくなってきて、
息が苦しくなってきて、
めまいが襲ってきて、
立っていられなくなり、
座り込んだ瞬間、
息を吐く事が出来ず、
助けを呼ぶ事も出来ず、
どんどん体が硬直してきて
遠のく意識の中で同僚たちが集まってきて、
なにやら騒いでいて、
「かわいそうに」と腕をさすってくれる人、
硬直して動かない手をさすってくれる人、
「ごめんなさい」
「ごめんなさい」
よだれを垂らし、
涙を流し、
鼻水をたらし、
ひぃひぃと泣き、
それしか言えない私。
そのうち報告を受けたボスがあわてて戻ってきたようで
それと入れ違うように私は救急車へ。
書いてたら悲しくなってきちゃった(;;)
救急車の中の事はあまり覚えていません。
処置室で点滴を打ってもらい、
「あー、少し眠れるなあ」と安心した記憶があります。
目が覚めると硬直も無くなり、動悸も呼吸も楽になっていました。
お世話になったお医者様と看護師さんにお礼を言って、夜の病院の待合室に行くと、ボスともう一人の役員が座っていました。
ボス「大丈夫か?」
私 「はい、申し訳ないです。大丈夫です。」
ボス「ちょっと感情的になりすぎた。ごめん。」
私 「いいんです。私が下手なだけですから。でももう限界です。」
ボス「・・・・・そうか。」
私 「私が秘書でいる事は、プラスを生みません。だれにとっても。」
ボス「そんなことはない。」
私 「いえ、体もこうなったことですし、退職の方向で考えます。」
ボス「とりあえずかえって休め。」
と言われても、やり残した仕事や鞄がオフィスにあるため、いったんオフィスに戻るとあらびっくり!!
顔中真っ黒なんです。
目の下のクマが顔のありとあらゆるところに出ているといった感じです。
特に目の回りなんかはゾンビのようでした。
過呼吸特有の事後の症状らしいです。
翌日にはもう消えていました。
そして少し仕事をして帰ったのでした。
同僚には「あんな状態になった後なのに、なぜ仕事をするのか」と怒られましたが、やはり仕事が遅れる恐怖につきうごかされていたのでしょう。
体が自動的にそうなってしまったのです。
あのとき辞めていればなぁ・・・
こんな重症にならなくて済んだのに・・・
無視はだめですよ。
なにがあっても無視は最強の凶器ですから。
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